米国:学術出版社と天動説
2009年11月27日|情報流通,情報提供・利用,知的財産,北米・中南米|
スタンフォード大学教育学部教授John Willinsky氏が、学術出版社Wiley-Blackwellの定めた著者の権利制限を地球中心の天動説になぞらえ、異議を唱えている。地球=出版社、天体=著者、円周円=権利制限規定とし、その不格好な構図は地動説(=オープンアクセス)の出現で崩れ去ったというもので、氏が問題とするのは主に次の2点。
1.論文削除規定
氏の論文がW-B発行のEducational Theory誌に受理された後、W-B誌著作権契約書の著者補遺(author's addendum)(大学のOA方針に則り、論文のfinal draftをOAアーカイブに載せる非独占権を大学に供与するもの)を送付したところ、W-Bは、学会誌に独自のアーカイブ条件設定を認めているにも拘わらず、当初これを拒絶した。編集者の交渉により次のような改訂条件が提示された -「論文受理後、著者は最終査読draftを掲載してもよい。ただし、論文出版後直ちに、6ヶ月間、論文を削除(remove)すること」。出版社の利益保護のためとはいえ、手間が増え、正確な出版期日不詳による契約違反の可能性もあり、知財の不当制限であり、OAを損ねるものだ。
2.抜刷り(Off-print)
かつて出版社は抜刷りを著者へ送り、学生や同僚などとの共有を認めていたが、現在、W-Bで論文発表する著者は、citeはできても確実にはquoteできないfinal draftしか共有できない。
[ニュースソース]
When Scholarly Publishers Reduce Author Rights in the Face of Open Access Initiatives - slaw, 2009/11/23




